2009年6月20日土曜日

40代初産をはじめた女性たち


6/17 40代初産をはじめた女性たち 新井容子 情報センター出版局
タイトルに惹かれて図書館で借りたものの、アマゾンの書評ではあまり評判がよくなかったので、ちょっと批判的な視線で読み始めたが、読んでみると案外うんうん、そうだな、とうなずく部分があった。
特にバブルの頃から現在までの時代背景と女性の考え方/生き方の推移の説明は、すごくよくわかり、膝ポンだった。
以下、( )内は私の感想。

・40代初産の女性たちの夫は、大多数が「子どもはできても、できなくてもどっちでもいい」と思っている。積極的に「子どもがほしい」と考えている人はほとんどいない。
(まあそりゃそうでしょうね、そうでなければさっさと作っているだろうし)

・マル高年齢は、1992年に30歳から35歳に引き上げられた。
(その時、私はあと10年もすれば40歳に引き上げられるという話も聞いたが、そうならなかった)

・マルクス主義フェミニズムー上野千鶴子
男女間の関係は支配・従属の支配関係にあるとみなし、とくに家父長制のもとで、女性は家事・育児・介護などの「再生産労働」のほとんどを無償で担わされてきたという「性差別」を指摘し、そこから女性を解放しようとするもの。資本主義と家父長制が結びつくなかに、女性差別の起源があるという考え方。
(この説明、とても明確で日本のフェミニズムの歴史がいっぺんにクリアになりました、ブラボー!)

・出生率が欧州最高水準の1.94(05年)に達したフランスでは、母親のフルタイムで働く比率が高いが、法定労働時間が週35時間で、時間外労働についても厳しい規制があるため、男女ともに残業が少ない。日本の法定労働時間は週40時間。しかも、残業、サービス残業が当たり前。
(ちなみに欧州の労働時間というのは、昼食や休憩時間も含む拘束時間全体を指す。週に35時間ということは、土日が休みとして一日7時間。朝9時出社なら4時に会社を出る、ということなんですよ、日本の皆さん。欧州で9時5時というと、9時間労働ってことですよー)

・日本の大企業の場合、入社後にいくらスキルアップをしても、学歴のアップをしても、昇進、研修/教育制度は、入社時における学歴ですべてそのレールが決められている。
(だから日本で低学歴女性が一流のキャリア・ウーマンになりたければ、外資系か起業するしかないんですね〜)

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